レンタカーを利用する前に知っておきたいこと②【手続編】

昨日に引き続きまして、レンタカーを借りる際に役立つ情報をお話したいと思います。

今日は手続についてです。





まず、運転免許証の提示が求められます。
それに加えて、近年ではそれ以外の本人確認書類（保険証、パスポート等）の提示も求められています。

これは、免許証偽造による盗難のリスクを減らすためと考えられます。

したがいまして、初めて利用するお店の場合、免許証を含めた２通の身分証明書を忘れないようにしましょう。
（２回目以降は免許証のみでほぼＯＫ）

やや話が脱線しますが、運転免許証には１２桁の番号が記載されています。
この１番右端、すなわち末尾の数字は免許証の再発行回数を表します。
（更新は再発行に該当しません。したがって大半の人はゼロです）

この数字が２以上の人に対しては貸出を禁止している会社もありますので注意してほしいと思います。


続いて、保険の説明を受けることになる訳ですが、聞いていてもよくわからないという人は少なくないのではないでしょうか。

ユーザーにとって１番の関心は、事故が発生した際にいくら負担することになるのか、ということだと思います。
その点にスポットを当ててお話したいと思います。

レンタカーの保険内容は概ね以下のようになっています。


■対人　無制限（免責金額ゼロ）

■対物　無制限（免責金額５万円）

■車両　時価（免責金額５万円）


その他細かい内容については割愛しますが、注意すべき点は対物および車両補償に免責金額の設定があるということです。

対物または車両損害が発生した場合には、免責金額を負担する必要があります。

通常はそうなります。

ただし、レンタカーを一度でも借りたことがある人は知っていると思いますが、『免責補償制度』というオプションがあります。

このオプションは利用１日あたり1,050円を支払うことで、免責金額がすべてゼロになるというものです。

その説明を受けて、このオプションに加入するという方は多数いらっしゃると思います。
そして、このオプションに加入すればユーザー負担は一切なくなると考えたくなりますが、それは誤解です。

実は、事故発生時には免責金額の負担だけではなく、『ノン・オペレーション・チャージ』という別の負担が発生します。

■ノン・オペレーション・チャージ（ＮＯＣ）とは
営業補償という言い方をしていますが、要するに事故等によって車両（商品）が使えなくなってしまうと、営業ができなくなってしまうから、本来営業することによって得ることができた利益を払ってくださいね、というものです。

仮に１台の車のみでレンタカー店を営んでいた場合を考えてみればすぐに理解できると思います。
その車が故障してしまったら、たちまち営業ができなくなってしまうということです。

これは事故に限らず、不注意によって火の付いたタバコを落として、シートに焦げ跡を作ってしまったというような場合も該当します。

ＮＯＣの負担金額は固定されていて、以下のようになっています。

■自走可能な場合　２万円

■自走不可能な場合　５万円

自力でお店まで戻ってこれるかどうかで金額が変わってくるということです。
そして、事故発生時における負担金額を以下の表にまとめましたので参考にしてほしいと思います。



こうして見てみますと、事故が発生した場合は、せっかくの旅が台無しになるだけでなく、金銭的な負担も相当なものだとわかります。

ＮＯＣの負担は避けられないとはいっても免責補償制度に加入するメリットはあるように思います。

また、当然のことながら、追突を受けた等の相手方に責任が発生するような事故の場合には、以上の負担を相手側に請求することになりますのでユーザーの負担はありません。

これから秋の行楽シーズンに入り、レンタカーを利用するシーンも増えると思います。
当記事の情報を参考にして頂き、安全運転に努めて頂ければ幸いです。


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