経験者を採用しない

企業の求人情報を見ていますと、応募条件として「実務経験○年以上」と但し書きされているのをよく見かけます。

いわゆる経験者採用です。

経験者は業界の共通言語が備わっていますし、実際の仕事もある程度わかっているので、一から教える手間が省け、正に即戦力となって働いてくれることでしょう。

しかし、悪い面がない訳ではありません。

それは、経験者は既にその業界の慣行に染まっているために新しい発想が生まれにくいということです。
もちろん例外はあるでしょうが、確率論で言えば経験者よりも異業種から来た未経験者を採用した方が新しい風が入ると思います。

変革を求めるなら未経験者を採用すべきです。

また、教育の手間が省けることが経験者を採用するメリットだと先程述べましたが、これは既存の社員の成長にとってはむしろマイナスかもしれません。

未経験者を採用すれば、当然何から何まで教えなければなりませんが、教えるという行為は最も成長を促すからです。

そう考えると、未経験者を採用したからといって、それで既存の社員の成長が期待できるなら総合力は経験者を採用するのとそう変わらないと見ることもできそうです。

実際それを意図しているのかこんな会社があります。

中央タクシー株式会社

タクシー業界は経験者の採用が多いと言われており、かなり異色であります。

■経験者お断り

とあからさまに書かれている求人広告を私は初めて見ました。
（反対に経験者歓迎はとてもよく見かけます）


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