【世界の宗教】イスラム教（食事、女性）

昨日からイスラム教についてお話しています。

今日はイスラム教における生活習慣について見ていきたいと思います。

■食事は右手で

左手は汚れたものを扱う手とされており、食事には右手を使用します。
握手も右手で行います。

■ブタ肉を食べてはいけない

これは非イスラム教徒の間でもよく知られていることだと思います。

しかし、ブタ以外の肉であってもコーランの教えに従って精肉したものでなければ食べることができません。
ですので、ムスリムが非イスラム国家で生活する場合には、ほとんどの肉類が食べられないことになります。

■お酒を飲んではいけない

これもよく知られていることかと思います。

私が初めてイスラム教について教わったのは中学の歴史の授業でした。
そのとき教わったことと言えば、このブタ肉とお酒に関することでした。

たしかにイスラム教の特徴だと言えますが、それだけを取り出すといかにも生活が制限されているような印象を与えてしまうと思います。

今も当時とあまり変わらない授業をしているのだとしたら残念なことだと思います。

さて、次にイスラム社会における女性について見ていくことにしましょう。

テレビなどでたびたび目にすることがあると思いますが、イスラム圏の女性は、まさにヴェールで包まれたという表現がふさわしいような露出の少ない服装をしています。

最初見たときは異様な感じがしましたが、これは「親族以外に美しいところは見せるな」というコーランの教えに基づいたものです。

とてもよい教えであると個人的には思います。

また、公の場で男女が一緒にいることは制限されています。
日本では最近になって女性専用車両が登場したところでありますが、イスラム圏では当たり前なものとして存在しています。

あと、イスラム教にはどのような特徴があるでしょうか。
私が個人的に挙げておきたい点を記します。

■偶像崇拝の禁止

仏教では仏像がありますが、イスラム教ではそのような偶像崇拝が禁止されています。
その根底には、神は人間によって表現できるものでない、という考え方があります。

したがって、モスクには彫刻や絵画などは飾られていません。

■聖職者がいない

仏教における僧侶や、キリスト教における牧師のような存在はイスラム教にはありません。
これは、すべての人間は平等だ、という考えに基づいています。


以上、非常に大雑把にイスラム教について見て参りましたが、参考書籍を読んで感じたことは、イスラム教はとても思いやりのある寛容な宗教だということです。

少なくともテロといった過激なイメージと結びつけるのは大きな誤解であると言わねばなりません。
むしろとても平和的で治安もいいのではないかと思われます。

１日５回もお祈りをし、時には断食をして苦しい人の気持ちを理解しようと努めているのですから、犯罪を犯そうという考えはとても起こらないような気がします。

さらに、男女が同じ場所にいなければ性犯罪が起こる可能性は少なくなりますし、お酒も飲みませんから、飲酒運転による事故やその他お酒に関連したトラブルも少ないだろうと考えられるからです。

そのあたりの実態がどうなのかは興味深いところであります。

イスラム圏の生活実態については、外務省のホームページが参考になります。

「外務省海外安全ホームページ」
http://www.anzen.mofa.go.jp/


■本テーマに関するお話は以下の書籍を参考にしています。


国際理解を深める世界の宗教〈3〉イスラム教


よくわかる世界の宗教―国際理解に役立つ〈1〉イスラム教


イスラム教 (世界宗教の謎)


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