２１世紀自動車はどう変わったか④｜軽自動車の進化

軽自動車の良いところと言えば、

“安い”

という点が第一になってくるでしょう。

車両価格は必ずしも安いとは言えなくなってきましたが、

■税金が安い

■高速道路料金が安い

という点は相変わらず魅力があります。

また、燃費もいいことからガソリン代も安く済みます。

あと、軽自動車のいい点をあげるとすれば、その小ささです。
小さいが故に狭い道でも走れますし、車庫入れも簡単です。

また、パワーステアリングのなかった時代は運転するのにも結構力が必要でしたから、女性が運転するのに軽四は手頃だったと考えられます。

しかし、その小ささはデメリットでもありました。

私が子供の頃の軽自動車というと、後部座席用のドアがないタイプがほとんどでした。
よって、後部座席に乗るためには前の座席を倒してから乗り込まなければなりませんでした。

当然、前に乗る人は後ろの人が乗り終わってから乗るということになりますので、スムーズさを著しく欠いていました。

また、後部座席は前の座席に膝が当たるほど狭く、快適とは程遠い有様でした。

さらに、ボディが小さいということは、衝突時のクッションが少ないということですから衝突安全性に問題がありました。

あと、ボディの小ささ以外のデメリットとしては、エンジンも小排気量であるために速度を上げるとエンジン回転数が大きくなってやたらとうるさいという点があります。

逆にいうと、うるさい割りにスピードがそんなに出ていないとも言えます。

もう１つは、高速道路の制限速度が普通車と違っていたことです。
普通車の100km/hに対し、軽は80km/hでした。

こうしたデメリットがあったために軽自動車は普通車以上に売れることはありませんでした。
しかし、デメリットは徐々に解消されていきます。

まず、衝突安全性を考慮して、ボディの規格が大型化されました。
衝突安全性が向上するとともに、居住性も大きく改善されました。

今では後部座席にもドアがあるのが当たり前になっており、大柄な男子が座っても窮屈な感じは相当解消されています。

次いで、高速道路の制限速度が普通車と同じになりました。
エンジンのうるささも改善され、100km/hで走行してもほとんどストレスがなくなっていると感じます。

こうしてデメリットがほとんどなくなり、バブル崩壊後若者の購買力が衰えたことを考えれば、軽自動車が販売台数を伸ばしていくのは自然な流れとなります。

それに加え、高齢者が小さな軽自動車に乗り換えるという動きも見られます。
２１世紀前半は軽自動車販売の最盛期になるかもしれません。


軽自動車（スズキ　アルト）


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